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欧陽詢

隋から唐代にかけて活躍した書家。初唐三大書家の一人とされる。


欧陽詢書『九成宮醴泉銘』
『改訂東洋美術全史』p.289
 おうようじゅん 557~641 隋から唐にかけて活躍した書家。六朝時代の王羲之の書を研究、その書風を継承し、特に楷書に優れていた。虞世南・褚遂良と並んで初唐三大書家のひとりとされている。

楷書の書体を完成

 その代表的な筆跡は「九成宮醴泉銘」(632年)で、これは「楷法の極則」といわれ、楷書の完成した形として後世に受け継がれた。やゝ時代が下る褚遂良の楷書は、欧陽脩を継承しながら、細身の清らかな書体となっている。さらに、盛唐の時代の顔真卿になると、豊かで雄渾な書体となる。いずれにせよ、書道の楷書は唐代に完成され、それ以降の楷書は形式的な書風となってゆき、個性的な行書が書の主体となっていく。  → 唐の文化
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