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ゴール朝

アフガニスタンのゴールに建国されたトルコ系イスラーム教国。ガズナ朝を滅ぼし、インド侵入をくり返しラージプート諸侯を制圧し北インドを支配。その武将アイバクがデリーに奴隷王朝を建てる。

 ガズナ朝の領内のゴール地方(アフガニスタン中部)から起こった勢力が、1148年に独立し建国したイスラーム王朝。1186年にガズナ朝を滅ぼし、アフガニスタンからイランを支配、たびたびインドに進出した。その王ムハンマドはパンジャーブを平定した後、インドでのイスラームの布教につとめた。1192年、ムハンマドはラージプート諸侯軍を破り、北インドを平定した。1203年にはベンガル地方にあったパーラ朝を滅ぼし、その際にはナーランダー僧院などを破壊した。これによってインドにおける仏教の繁栄は終わりをつげた。 → インドの仏教衰退
 ゴール朝のムハンマドは、その後、北インドの統治を部下のアイバクに任せ、自らはガズナに戻ったが1206年に暗殺され、ゴール朝は分裂状態となった。北インドのデリーには同1206年、アイバクが奴隷王朝を建てて自立し、アフガニスタン、イラン方面に残ったゴール朝は1215年にホラズムによって滅ぼされた。
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