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第11章 欧米における近代社会の成長

2 アメリカ独立革命

Text p.223

ア.北アメリカ植民地 用語リストへ
A イギリス人の新大陸移住
メイフラワー号

 メイフラワー号  

・1607年 a ヴァージニア 植民地の建設。タバコ栽培で発展。
  → 1619年 b ヴァージニア議会 を開設、植民地の自治始まる。
 1620年 信仰の自由を求めたc ピューリタン の新大陸移住始まる。
   d ピルグリム・ファーザーズ 、e メイフラワー号 (右図)で大西洋を渡り、
       プリマスに上陸。
  → ▲「メイフラワー契約」に基づきタウン制度という自治を開始した。
 1630年 f マサチューセッツ 植民地建設 その中心がボストン。
  → プリマスを併せてニューイングランド地方といわれる。
 13植民地  の建設
・18世紀前半までに、北アメリカ東部に建設される。
・▲植民地の形態: 王領植民地  a ヴァージニア  ニューヨーク ジョージア など
          領主植民地   ペンシルヴェニア ・デラウェア・メリーランド
          自治植民地  ロードアイランド・コネティカット
・植民地の自治:国王の特許状により土地所有権・自治権・イギリス臣民としての諸権利が認められ、
 b 植民地議会  が開設された。(1619年c ヴァージニア議会 が最初)
  → 自治的な政治体制を発展させる → 植民地人の自主独立の意識、強まる。

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・地域的な違いが強まる。
 d 北部 = 自営農民による農業と商工業が発達。
 e 南部 =f 黒人奴隷 を使用するタバコ・米などのg プランテーション 
C イギリス殖民地政策の転換
・本国の商工業保護のため、植民地の商工業を抑圧。
 さらに、a 七年戦争(フレンチ・インディアン戦争) の出費で財政困難となる。
  → イギリス本国が、植民地に対する課税を増やそうとしたことに植民地側が反発。
  → 1763年 イギリスのb ジョージ3世 、「 国王の宣言 」を発す。
 1764年 ▲c 砂糖法(条令) :ラム酒の原料である糖蜜への課税。
 1765年 d 印紙法(条令) :証書、証券類、パンフレット、新聞等に課税。
  → 植民地人の反対で翌年廃止される。
  → イギリス本国の課税政策に反対したアメリカ植民地の人々のスローガンが
   e 「代表なくして課税なし」 (パトリック=ヘンリの提案)と決議。
 1767年 タウンゼント諸法制定 → 植民地のガラス・鉛・ペンキ・紙・茶の輸入への課税など。
ボストン茶会事件

 ボストン茶会事件  

・1773年  本国政府がf 茶法(条令) を制定。
  = g 茶 の販売の独占権をh 東インド会社 に与える。
  → 植民地側商人の反発が強まる。
D.植民地の抵抗
・1773年 a ボストン茶会事件 起きる。(右図)
  = インディアンに変装した現地人がb 東インド会社 の船の積み荷の
    c 茶 を投棄する。
  → イギリスが報復としてd ボストン港封鎖 
    マサチューセッツ植民地の自治権を剥奪。
  → 両者の対立、決定的になる。植民地全域にイギリス製品不買運動広がる。
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イ.独立戦争 用語リストへ
 独立戦争 の開始  
・1774年 植民地代表らフィラデルフィアでa 第1回大陸会議 開催。
 ▲ パトリック=ヘンリ の「自由か死か」演説。
  → イギリス国王b ジョージ3世 に対する忠誠を拒否。
 1775年 c レキシントンの戦い  ・コンコードで衝突し、独立戦争始まる。
  →  第2回大陸会議  総司令官にd ワシントン 任命。

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 独立宣言  
・1776年7月4日 大陸会議がa フィラデルフィア で発表。
  b トマス=ジェファーソン が起草。c ロック の思想の影響。
 内容:d 平等、自由、幸福の追求などの基本的人権 圧政に対する革命権を認める 
  = フランス人権宣言と共に、近代民主政治の基本原理とされる。 → ・史料
最初の星条旗

最初の星条旗

・内部の対立 独立支持派= 愛国派 (パトリオット)  独立反対派= 国王派
  → 他に中立派も存在した。
・e トマス=ペイン のf 『コモン-センス』 (1776発表)が独立の必要を訴える。
  = イギリスへの服従を拒否、独立によってのみ自由を獲得できると説く。
 1777年  アメリカ連合規約 を制定、国号をg 「アメリカ合衆国」 とする。
  → 同年、国旗(星条旗)を制定。(右図)
 独立戦争  の展開  
1778年 a フランス ・スペイン、独立軍を支援。駐仏大使b フランクリン の働きかけ。
1780年 ロシアのエカチェリーナ2世の提唱により、c 武装中立同盟  結成。
 → フランスのd ラ=ファイエット 、ポーランドのe コシューシコ ら義勇兵が参加。
 → 1781年 f ヨークタウンの戦い =独立軍の勝利。
 同  年 連合規約が発効。大陸会議を▲g 連合会議 に改め、中央政府とする。
 パリ条約 
・1783年 イギリスがアメリカ合衆国(13州)の独立を認める。
  ミシシッピ以東(a ルイジアナ )もアメリカ領となる。
  西インド諸島の一部とセネガルをフランスに割譲。
  フロリダとミノルカ島をスペインに割譲。
 → イギリス「b 第一帝国 」の崩壊。
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ウ.合衆国憲法の制定 用語リストへ
 合衆国憲法 の制定
・中央政府の連合会議が弱体なため、統一の強化が課題となる。
・1787年 フィラデルフィアでa 憲法制定会議 開催。

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・  ┌b 連邦派 :中央政府としての連邦政府の必要と憲法の制定を主張。
 対立┤
   └c 反連邦派 :州の独立維持を主張し、連邦政府を不必要と主張。
 → 両派の妥協が成立。翌年、9州の批准によってd アメリカ合衆国憲法 発効。
B.アメリカ合衆国 憲法のしくみ
・┌ a 人民主権  共和政の民主主義を土台とする国家。
 │
 ├ b 連邦主義  各州の自治権を認めながら、中央政府の権限を強化。※
 │
 │       ┌行政=d 大統領 (任期4年 間接選挙 議会から独立。)
 │       │
 │       │          ┌上院:各州2名の代表。条約の批准権などを持つ。
 └c 三権分立 ┼立法=e 連邦議会 
         │          └下院:議員は人口比例による国民の直接選挙。
         │
         └司法=g 最高裁判所 (違憲立法審査権を持つ)   
  ※州権の制限:条約・同盟の締結、貨幣鋳造、軍備などはできない。
 ▲意義:h 世界最初の近代的成文憲法。憲法に基づく民主的な共和政国家が初めて成立。 
・憲法を支持するi 連邦派 と、批判的なj 反連邦派 の対立が続く。
 → 後にアメリカの政党のもとになる。  ・解説
 大統領制 の発足
・1789年 a ワシントン 初代大統領に当選。連邦政府発足。
  → この年、b フランス革命 勃発。
  → アメリカ合衆国は中立政策を採る = アメリカの外交政策 の基本、孤立主義の源流となる。
  → 1797年、3期目の出馬せず退任。以後、F=ローズヴェルトまでの先例となる。
・連邦派、反連邦派の対立続く。
 連邦派=財務長官c ハミルトン 、反連邦派=国務長官d ジェファーソン の両派が対立。
 1800年 首都e ワシントン特別区 建設。
・社会改革進む:土地相続制の改革、信仰の自由、アパラチア山脈以西への移住の解禁
 → 自由農民の発展。アメリカン=デモクラシーの基盤となる。
★a アメリカ独立革命 の意味:
・b 近代世界で初めての近代的共和国として独立し、ブルジョアジーが権力を握り、市民的自由を実現した。 
  = 典型的なc 市民(ブルジョワ)革命 として、次のフランス革命に大きな影響を与えた。
・残された問題点:
  d 黒人奴隷と先住民インディアンの権利は無視され、抑圧はその後も続いた。 
★アメリカ独立革命の国際関係
・アメリカ独立戦争はa フランスの支援、ロシアの中立 という有利な条件のもとで勝利し、
 b イギリス第一帝国 の世界支配を崩壊させた。
・アメリカ独立革命 → フランス革命 → ラテンアメリカの独立という変革の連鎖反応を、
 c 大西洋革命 ととらえる見方もある。
・アメリカ合衆国はアメリカ大陸最初の独立国家であり、d ラテンアメリカ諸国 の独立の契機となった。
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この節の小見出し
ア.北アメリカ植民地
イ.独立戦争
ウ.合衆国憲法の制定

目 次

序章 先史の世界

1章 オリエントと地中海世界

2章 アジア・アメリカの文明

3章 東アジア世界

4章 内陸アジア世界

5章 イスラーム世界

6章 ヨーロッパ世界の形成

7章 諸地域世界の交流

8章 アジア諸地域の繁栄

9章 近代ヨーロッパの成立

10章 ヨーロッパ主権国家体制

11章 欧米近代社会の形成

12章 欧米国民国家の形成

13章 アジア諸地域の動揺

14章 帝国主義と民族運動

15章 二つの世界大戦

16章 冷戦と第三世界の自立

17章 現代の世界