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ラー / アメン=ラー

古代エジプトの多神教で太陽神をラーといい、新王国時代にテーベの守護神アメン神と融合してアメン=ラーとなった。

 古代エジプトにおいて信仰されていた多神教における太陽神をラーという。古王国時代に盛んに崇拝され、ファラオはラーの化身とされ、ラーを祀る祭殿として作られた巨大なピラミッドが造営されたとも考えられている。太陽神ラーに対して、人間の死後の世界である冥界を支配する神とされたのが、オシリス神であった。
 エジプト中王国になると、ナイル川中流の都市テーベの守護神としてあがめられていたアメン神が崇拝されるようになり、新王国時代にはアメン神がラーと一体化して、アメン=ラー信仰(アモン=ラー)が起こった。
 新王国のアメンホテプ4世は、一種の宗教改革であるアマルナ革命によって、多神教での太陽神ではなく、唯一神としての太陽神としてアトン神を創出した。しかしこの改革は民衆には受けいれられず、エジプトでは多神教がさまざまに姿を変えて続いた。
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