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茶法

1773年に北米植民地に対して出されたイギリスの課税法。東インド会社による茶の独占販売を図ったことに植民地側が反発、同年末のボストン茶会事件を引き起こし、1775年のアメリカ独立戦争を誘発した。

 Tea Act 茶条令ともいう。イギリス本国がアメリカ植民地に対して出したタウンゼント諸法以来、茶輸入に課税されていた植民地側が、対抗上オランダからの茶を密輸入するようになったため、以前から経営難に陥っていた東インド会社は打撃を受けた。 → 世界史の中の茶

ボストン茶会事件が起きる

 そこでイギリス政府はは1773年4月に茶法を制定し、東インド会社を救済するため、会社手持ちの茶を、イギリス仲買人を経ずに植民地に直売し(密輸茶より安い価格で販売できるようにし)、植民地の茶市場の独占を認めた。植民地側は茶の密輸業者だけでなく、一般貿易商、消費者も、東インド会社による商品市場の独占につながるとして激しい反対運動を展開し、1773年12月にボストン茶会事件が引き起こされ、それをきっかけにアメリカ植民地人の独立の声が強まり、1775年4月のレキシントンの戦いからアメリカ独立戦争が始まる。
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