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レザー=ハーン

クーデターでカージャール朝を倒してイランの実権を握り、1925年にレザー=ハーンとしてパフレヴィー朝を創始した。

 イランカージャール朝のコサック旅団長であったレザー=ハーンが、1921年、テヘランで決起し、クーデタに成功、カージャール朝の国軍最高司令官となって実権を握った。各地の遊牧部族の反乱を鎮圧して無政府状態を終わらせ、1925年には最後の国王アフマド=シャーを退位させ、1925年に自らレザー=シャーとして皇帝となりパフレヴィー朝を興した。

ナチスに接近し、廃位される

 独裁的な権力のもとで、イギリス・ロシアの影響力を弱めながら、宗教色を排除して世俗化、近代化を進めた。イランの独立を回復した偉人として評価される面と、独裁者として恐れられる面の両面があった。イギリスの石油利権に対しては1933年に新たな協定を結び、1バレルあたり4シリングのイラン政府の取り分を固定する60年の契約を結んだ。一方、イギリス・ソ連に対抗して思想的にドイツのナチズムに接近したため、1941年イギリスとソ連がドイツ人駆逐を名目に軍を進駐させ、レザー=シャーは廃位に追い込まれ、子のパフレヴィー2世に譲位した。
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