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中国文明

中国大陸の黄河・長江流域に興った文明を含めて中国文明と総称する。かつては黄河文明がまず興ったと考えられていたが、現在では稲作を中心とした長江文明の存在が明らかになっている。

中国主要遺跡

中国文明の主要遺跡
教科書に出てくる範囲で

 中国における文明の形成は、従来は黄河流域に始まるとされ、その黄河中流域に興った農耕文明を「黄河文明」と言っていた。しかし最近の発掘の成果では、黄河流域だけではなく、長江流域のも古い農耕文明の存在が明らかになっており、特に稲作農耕は長江下流域で始まったものとされるようになった。この文明を「長江文明」という。また、長江の上流の四川地方には独自の発達を見た青銅器文明である三星堆遺跡の存在も注目されている。そこで、最近では「黄河文明」とせずに、黄河・長江流域の文明を併せて「中国文明」としてとらえるようになっている。<堀敏一『中国通史』講談社学術文庫 2000年刊> 
 現在ではアジアにおける農耕(穀物栽培)は、前6000年頃、黄河中流域における雑穀主体の農耕と、長江中流域の稲作中心の農耕がほぼ同時に始まったと考えられている。 → 西アジアでの農耕・牧畜 新石器時代 都市国家