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電気/電力

1830年代、イギリスのファラデーが電磁誘導の現象を発見、実用化が始まり、1870年代にドイツで電動モーターがつくられ電力が新たな動力源として利用されるようになった。電力は第二次産業革命のエネルギー源となり、交通・通信にも利用が広がって現代社会を大きく変貌させた。

 電力はイギリスのファラデー1831年、電磁誘導の現象を発見で原理が解明され、早くも翌年にはその原理を応用した発電機(ダイナモ)がつくられて実用化が始まった。さらに、1879年、ドイツのジーメンスが電動モーターを造ったことによって新しい動力源として広く利用されるようになった。ジーメンスの創業したジーメンス社は電気製品製造会社として成長し、ドイツ最大の独占資本になり、現在も総合電気会社として続いている。
 電力は、石油エネルギーと共に、19世紀後半の第2次産業革命を支え、さらに交通(電車)・通信(電気通信)など幅広く利用だれるようになり、現代社会においては世界中で電力に依存する生活が営まれるようになり、まさに現代は電力文明の観を呈している。
 電気を利用した通信、つまり電気通信の技術は、アメリカのモールスが1838年に電気信号を使って成功し、1844年5月24日にワシントンからボルティモアまで電線を敷設して実用化が開始された。早くも1851年にドーヴァー海峡に海底電信ケーブルが敷設され、世界中の電信網建設の端緒となった。音声通信を可能にした電話はベルによって1876年から実用化された。

参考 電力の将来

 発電は水力(ダムによる)発電、石炭・石油という“化石エネルギー”による発電に依存してきたが、1954年にソ連で最初の原子力発電所が建設されてから、新たなエネルギー源として原子力がにわかに脚光を浴びることとなった。20世紀後半は米ソは核兵器の開発と並行して原子力発電所を増設し、日本は高度経済成長を支える核の平和利用を標榜して、各国とも開発を競った。しかし、1979年のアメリカでのスリーマイル島、1986年のソ連(当時)のチェルノブイリなどの原子力発電所の事故、そして2011年の福島原発の事故が相次ぎ、さらに使用済み核燃料の処分の問題など、原子力を人間がコントロールできない状況が明らかとなっており、自然エネルギーへの転換がさしせまった課題となっている。同時に電力の抑制的利用も必要となっている。
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