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アキノ

1986年、フィリピンのピープルパワー革命で大統領となった女性政治家。フィリピン民主化の象徴となった。

 コラソン=アキノはフィリピンの女性大統領(1986~1992)。マルコス独裁政治が倒れた後のフィリピンの民主化を主導した。
 コラソン=アキノはマニラの富豪の娘で、政治家ベニグノ=アキノの夫人となる。マルコスと対立してアメリカに亡命した夫に同行。1983年にベニグノ=アキノ暗殺事件の後、1986年の大統領選挙に立候補し当選、それを認めないマルコスが戒厳令を敷いたことに反発した多数の市民がたちあがり、マルコスはアメリカに亡命するという「ピープルパワー革命」が起こった。
 アキノ大統領は軍部(国防相ラモスら)の支持を受けて、フィリピンの民主化と農地改革、国語問題などに取り組みんだ。在任中91年にはアメリカ軍の基地の撤廃が決まり、92年までに撤退した(アキノは延長しようとしたが、議会が反対した)。91年の湾岸戦争でアラブに出稼ぎに行っていた労働者が帰国して労働力過剰となり、またピナトゥボ火山の噴火などによる経済悪化などに見舞われた。1992年、任期満了に伴う大統領選挙では後継者に前国防相ラモス(マルコス失脚の際に軍を抑えた)を指名、反アキノ派との激しい選挙戦となったがラモスが大統領に当選した。
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