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斉民要術/賈思勰

現存する中国最古の農業技術書。北魏~東魏の賈思勰の著作。


賈思勰
 『斉民要術(せいみんようじゅつ)』は6世紀の中国、魏晋南北朝時代北朝北魏で、賈思勰(かしきょう)が著した現存する中国最古の農業技術書。山東省の乾地農法に適した作物の栽培、加工、販売方法などを記しており、古代中国の実用的農業書の集大成であり、後世にも印刷頒布され、大きな影響を与えた。賈思勰はその著者で、生没年代は不明だが、6世紀の北魏から東魏にかけて農学者として活躍した。 → 魏晋南北朝の文化

賈思勰

6世紀中国の北魏~東魏の人。農業技術書『斉民要術』を著した。

 賈思勰(かしきょう)は北魏と東魏の時期に生き、東魏の太守となった。彼は一生農業研究に全力を注ぎ、農業の諺(ことわざ)・民謡を含む大量の古代の文献資料を読み、経験豊かな農民を四方に訪問し、自らも農作物を栽培した。書中、農作物の生産過程について、非常に具体的に記述している。南北朝時代の北朝の各唐朝から、北宋に至るまで、政府は彼の著作『斉民要術』を印刷製本して地方官に発給し、これを用いて民間の農業生産を指導させた。<『入門中国の歴史 中国中学校歴史教科書』明石書店 p.278 図も>
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