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六部の皇帝直属

明の洪武帝が実施した、皇帝権力強化策の一つ。

 六部は隋唐の律令制では尚書省に所属し、元代から中書省に属した行政機関の総称であったが、の太祖洪武帝は、1380年の「胡惟庸の獄」を機に、中書省を廃止し、皇帝直属とした。それは皇帝独裁体制樹立のための処置であった。
 六部とは吏部(文官の任免担当)・戸部(戸口調査、租税担当)・礼部(宮中の典儀、科挙、外務担当)・兵部(武官の任免担当)・刑部(司法担当)・工部(林野の管理、建設担当)の六部門。なお、明の永楽帝からは六部とは別に内閣大学士が設けられ、実権はそれに移行する。
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