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シャルル10世

復古王政のブルボン朝国王。ルイ16世の弟。絶対王政を復活させ国民の反発を受ける。

 19世紀フランス・ブルボン復古王政の二代目の国王。1830年の七月革命で退位し、ブルボン家最後の国王となった。彼はルイ16世ルイ18世(プロヴァンス伯)の弟。王位継承前はアルトワ伯と称し、革命の早い時期に亡命し、ドイツのコブレンツなどを拠点に亡命貴族(エミグレ)の中心にあった。その後、ナポレオン没落後、兄のルイ18世の王政復古後は、最も反動的な王党派貴族に担がれ、その象徴となった。

復古王政の反動政治

 1824年、兄ルイ18世の死に伴いシャルル10世として王位を継承したが、兄王が立憲君主政をとったのに対して、絶対王政の完全な復活を策し、亡命貴族の財産を保障するなど、より反動的な政策をとったため、国民の反発を強く受けるようになった。このシャルル10世の復古王政の時期には、カトリック教会の聖職者が特にそれを支える保守勢力として力を振るった。1830年、彼は国民の反発をそらすため、アルジェリア出兵を行い、王政批判の言論を厳しく取り締まったが、ついに同年の七月革命が勃発し、退位してイギリスに亡命、フランスのブルボン王朝は終わりを告げた。
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