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黒人取締法

南北戦争後の1870年代以降、アメリカ合衆国に復帰した南部諸州で制定された黒人差別法。ブラックコードと言われ、第二次世界大戦後の公民権運動の結果、1964年に廃止されるまで続いた。

 ブラックコードという。南北戦争後、アメリカ合衆国南部諸州が復帰したのちに制定されていった、さまざまな規定によって黒人の人権を奪った諸法律を総称してこのように言う。目的は白人社会の優位を維持し、黒人を不自由労働者として土地に緊縛することであった。
 その主な内容は、選挙権の実質的剥奪(人頭税納入や読み書きテストの実施という方法がとられた)、土地所有の制限、人種間の結婚禁止、武器の所持や夜間外出の禁止、陪審員になれないなど、多方面に及んでいた。これら南部での黒人差別を合法化した諸法は、最高裁判所の合法判決などを得て、20世紀中頃まで存続し、1950年代の公民権運動の高まりによって制定された1964年の公民権法でようやく廃止される。
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