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ロイター/ロイター通信

1851年、ロンドンで設立された世界最初の通信社。1858年、インド大反乱をいち早く報道した。その後もイギリス帝国主義の膨張とともに、それを支える通信網として事業を拡大した。現在もAP通信などとともに世界をカバーする通信社として存続している。

 1851年は世界最初の万国博覧会であるロンドン万国博覧会が開催され、また英仏海峡に初めて海底電信ケーブルが敷設された年であり、近代文明の指標となる年であった。その年、ドイツ出身のロイターは、ロンドンで「ロイター通信社」を創業し、近代の通信産業の始まりの年とした。

イランにおけるロイター利権

 1872年、ロイター通信の創立者であるユリウス=ロイター男爵は、イランにおける最初の鉄道敷設に関する利権を取得した。その内容はたんにカスピ海からペルシア湾に通ずる鉄道の敷設にとどまらず、路面電車の設置、石炭・石油などの地下資源の採掘、森林資源の利用、河川整備、堰堤建設、貯水槽設営、掘り抜き井戸や運河の掘鑿、税関の管理運営、銀行の設立、街道の舗装・整備、郵便・電信線の整備、製粉所・工場・作業場などの設置など、あらゆる分野が含まれていた。  しかし、さすがにこのような「一国のすべての資源が外国人の手に引き渡される」(カーゾン卿のことば)には反対も強く、ロイター利権は日の目を見ることはなかったが、イギリスはイランと交渉を重ね、イランの地下資源の採掘・利用(貴金属・宝石類は除く)の権利を保有する「ペルシア帝国銀行」の設立利権を獲得した(1889年)。また1890年にはイギリス人タルボットは、ロイター利権に匹敵するような棒カツ的な内容を持つタバコ独占利権を獲得した。しかし、翌年、民衆の中に激しいタバコ=ボイコット運動が起こり、この利権は取り消された。<羽田正編『イラン史』YAMAKAWA SELECTION 2020 山川出版社 p.179>
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