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代表なくして課税なし

1765年、印紙法に反対した北米植民地のヴァージニア議会でパトリック=ヘンリが提唱し、決議された。

 No taxation without representation 印紙法(条令)に反対するヴァージニア植民地議会で、1765年5月29日、パトリック=ヘンリが提案し、決議された。植民地人は本国人と同等の権利を有する事、「代表なくして課税なし」はイギリス憲政の本質である事、ヴァージニアに課税する権限を持っているのはヴァージニア議会だけである事、など7項目があった。決議は東部の特権的プランターの反対があったが22対17、20対19(項目ごとに採決)などの小差で可決された。ヘンリは奥地プランターの利害を代表していた。1765年のこの決議が「革命への信号」となった。<今津晃『アメリカ独立革命』至誠堂 p.42> → 1775年のアメリカ独立戦争

パトリック=ヘンリ

「代表無くして課税なし」、「自由か死か」の演説で知られる、アメリカ独立運動の指導者。

 アメリカ独立戦争の指導者の一人で、急進的な愛国派。1765年、ヴァージニア議会で「代表なくして課税なし」を提案し、アメリカ独立運動の先頭に立った。また、1775年3月には、武装蜂起を呼びかけた「自由か死か」演説を行った。以下はその演説の一部。
『みなさん、事態を酌量してみても無駄です。みなさんは平和、平和と叫ぶかもしれません。しかし平和はけっしてありません。戦争はもう実際にはじまっています。北方から吹きまくるきたるべき強風は、いまやわたくしたちの身に高鳴る武器のひびきをもたらすでありましょう。わたしたちの同胞はすでに戦場にあります。‥‥ みなさんは何をしたいと思っておられるのでしょうか。鉄鎖と奴隷化の代価であがなわれるほど、生命は高価であり平和は甘美なものでしょうか。全能の神よ、‥‥わたくしに自由を与えてください。そうでなければわたくしに死を与えて下さい。』<今津晃『アメリカ独立革命』至誠堂 p.133>
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