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マッサリア

ギリシア人の植民都市で、現在のマルセイユ。地中海交易の中継地として栄えた。

 地中海に面した南フランス最大の港である現在のマルセイユ。前600年頃、イオニア地方のフォカイアの人々が移住して建設したギリシア人の植民市として始まる。マッサリアは西地中海の交易の中心として栄え、同地の商人は現在の南フランスからスペインにかけて進出した。
 さらにブリテン島産の錫(すず)はビスケー湾からピレネー山脈北側を通ってマッサリアに運ばれ、そこからローマにもたらされていた。そのためマッサリアはローマにとって重要な都市となり、ガリア地方への進出の拠点ともなった。前3世紀末、カルタゴがイベリア半島に進出し、マッサリアの交易圏を脅かしたことが第2次ポエニ戦争の要因の一つとなった。
  中世の十字軍時代には自治都市であり、十字軍の船団の出港地として栄えたが、1481年にフランス王領に編入された。
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