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ニューヨーク

1664年、オランダの殖民地ニューアムステルダムをイギリスが奪取して改称。第2次英蘭戦争でイギリスは敗れたが、1667年南米スリナムと交換でイギリス領となった。

 現在のニューヨークは、オランダ(ネーデルラント連邦共和国)の西インド会社が設置したニューネーデルラント植民地の中心地、ニューアムステルダムであった。しかし、周囲をイギリス植民地に囲まれ、オランダ西インド会社も南米ブラジルとの奴隷貿易などの利益が大きく、植民地での農業経営には熱心でなかったので、停滞を余儀なくされていた。

英蘭戦争

 1664年にイギリスの国王チャールズ2世の弟ヨーク公(後のジェームズ2世)の命令で派遣されたフリゲート艦4隻が現れると、抗戦を叫ぶ総督の命令を無視して、町の人びとはすぐに降伏してしまった。 オランダはただちにイギリスへの報復として1665年の第2次英蘭戦争(1665~67年)が始まった。この第2次英蘭戦争では、海軍力を増強したオランダ海軍が、名提督デ=ロイテルの活躍もあって、イギリス海軍は停滞敗北を喫した。一時はテムズ川をさかのぼりったオランダ海軍がロンドン港を封鎖するなどの打撃を与えた。
敗れたイギリス、スリナムとニューアムステルダムを交換 その結果、1667年にイギリスとオランダの間でブレダ条約が締結され、敗れたイギリスは南米大陸のイギリス領スリナムをオランダに譲った。オランダはニューネーデルラントの価値を認めていなかったので、そのままイギリス領とすることを認めた。
 このように第2次英蘭戦争で勝ったオランダと負けたイギリスとの間でスリナムとニューネーデルラントが交換という形となった。その結果、オランダ領ニューアムステルダムの町は40年足らずのでオランダ植民地の時代が終わってイギリス領となり、ヨーク公の名を取ってニューヨークと改名された。
 以後、ニューヨークはイギリスの北米における13植民地の一つなった。オランダ入植者に代わってイギリス(イングランド、アイルランド、スコットランドなど)から次々と入植してきた。はじめはヨーク公を領主とする領主植民地であったが、後にその南をニュージャージーに分離し、王領植民地となり、13植民地の一つから独立時には最初の13州の一つ、ニューヨーク州ととなった。

Episode ジャングルとの交換でニューヨーク

 オランダは第2次英蘭戦争で勝っていながら、ニューネーデルラントを手放し、それが後のニューヨークとして大発展したので割にあわない交換をしたと思われがちであるが、実は当時は北米大陸のニューネーデルラントは寒冷の地でオランダ入植者が開発が進んでいなかったのに対し、スリナムは熱帯のジャングルが拡がる地域であるが、砂糖プランテーションなどに適しての生産力が高く、さらに大陸の内陸の金鉱などの資源の開拓の可能性を秘めていると考えられ、オランダにとってはこちらの方が価値があると判断したのだった。
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